乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
間もなくホスト達が4.5人やってきて、俺らにおしぼりと酒を注いできた。
「うっわ、めっちゃイケメンっすねお兄さん」
近くに座っていたホストが俺を見てそう言うと、隣にいた岩井が自慢そうに「そうだべ!うちのナンバーワンだから」と言っていた。
なんなんだこいつ、調子いいな。
やっぱりどこかおかしいと感じながらも、出された酒をぐびぐび飲んでいると、少し酔いが回ってきた。
俺も疲れてんのかもな、最近毎日働きっぱなしだし。
「えーっ桐谷君酔っぱらってない!?かわいいっ」
と、再び愛華が言いやがったので、俺はイラついて立ち上がり、帰ろうとした。
その時、ぐらっと眩暈がした。
2.3杯くらいしか飲んでないのに、どうしたんだ俺…
そんなんで、ここまで酔うはずがない。
しかし、ぐらりぐらりと視界は回り続けて、再びソファーに座ってしまった。