乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
「…ヤッてねーよなぁ…?」
「覚えてないの?あんなに激しかったのにぃ…」
愛華は頬を赤らめて微笑んでいる。
「嘘だろ…?」
「ホントだってばぁ。桐谷君泥酔してたもんね」
泥酔してた?あれしか飲んでないのに?
でも途中から記憶が全くない。
…俺は酔っぱらっても記憶がなくなるなんて事は、今まで一度もなかったのに。
「そんなことよりー!まだ退室時間まで時間あるし……しよ?」
後ろから俺を抱きしめてきたが、俺は愛華を跳ね除けた。
「わりーけど…俺先帰る」
「え!!」
「これホテル代」
財布から一万取り出すとベッドに放り投げた。