乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】


「…そうです、すみません。初日にあんだけ注意しろって言われてたのに」


灰皿に置いていた煙草を再び2.3回吸うと、店長は鼻で笑った。


「お前はホントにいい奴だな、男の俺でも惚れそうだ」


「…え?」


「わかってるよ、お前はハメられたんだろ?」


「……」


「昨日店で愛華にこの写メ見せられてな、俺はすぐにピンときたよ、岩井と木村はお前の事、嫌ってたみてーだもんな。一昨日お前が飲みに誘われた時、俺も行くように勧めちまったから、ちょっと罪悪感があんだ。悪かったな」


苦笑いを見せると、話を続けた。


「愛華に問い詰めたよ、本当の事いわねぇとこの世界にいれないようにするって脅してな?」


ガハハハと笑っているが、店長が言うと本当にやりそうで怖い。



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