乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
「そしたら全部吐いたぜあの女。岩井と木村に10万で頼まれたらしい。お前とのツーショットを撮って俺に見せるようにってな。お前の酒に睡眠薬入れたことも話してくれたわ」
睡眠薬!?やっぱ酒に入ってたのか!?
そう思うと、怒りがこみ上げてくる。
「お前、店に迷惑かけると思って辞めたらあいつらを潰そうとでも思ってるんだろ?」
その言葉に顔を上げると、店長はにやりと笑った。
「関係したやつら全員、クビにすることにした。だからお前が手を汚すことはない」
「え…」
「桐谷にはこれからも働いてほしいと思ってる。ここ一か月のお前が働いている様子を見て、真面目で責任感があるやつだと感じてな、お前はツラもいいから女どもにも好かれるし。だからあいつらの事は俺が処分するから、それで許してやってくれねーか?」