乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
「え、ちょっと康大っどういうこと!?」
舞香が康大に詰め寄ると、康大は笑って、「まぁ、こういうこと」と、あたしの手を強く握った。
『えええーーーーー!?』
みんなの驚きの声が重なりあったのも束の間、康大はあたしの手をひいてその場から歩き出した。
「ちょっ、康大!待ってよ!」
あたしの声など聞いちゃいない。
振り向きもせずにどんどん歩き出す。
手の力が強くて、振りほどくにもほどけない。
どうしようっ!!!
後ろを振り返ると、口を開けたままの舞香と、驚いた顔をしたみんなの顔が、遠ざかって行く。
あああ…
舞香になんて言ったらいいんだろう…!!