乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
「もう心配させねーから。店も辞めるし」
「…そうなの!?」
「ん。頼まれごとってやつも片付いたしな」
「陸さん…本当に美優さんじゃなくて、あたしでいいの…?だって…美優さんを抱きしめてるとこ見ちゃって…」
優しく抱きしめてた。それは今でも目に焼き付いていて離れない。
「あー…あれ見られてたのか。あれな、あいつが客と色々あって。ただ慰めてただけ。それ以上の感情はない」
「…本当に…?」
「おめー…信じろよ」
勢いよくキスされ、それは次第に深いものへと変わっていく。
「ん…んんっ」
突然されたので、息が苦しい。
「奈緒だから、あいつの頼みごとも聞いてやった。そうじゃなきゃそんな事しねーよ」