乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
「ああ、そういえばこいつバイト始めたんだよ。桜高校の近くのマック」
急に陸さんがみんなに向かってそう言うと、
「えー!まじっすか!俺結構行きますよ!」
と、今江君が驚いた。
それに続いて周りのみんなも「俺も、俺も」と言っている。
なんで陸さんバイトの事言うんだろっ…
バイトしてる姿、知ってる人に見られたくなかったのに。
あたしが落ち込んでいると、
「こいつどんくせーから失敗してたらちゃかしてやって」
と笑っていう陸さん。
ひどっ…
これが冗談じゃなかったらホント鬼だ。
まだ慣れてもいないバイトなのに。
失敗するのも目に見えてるのに…
それからしばらくあたしにはわからない族の話をしだして、今江君たちは帰って行った。