乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
怒り口調で話している今江君に少し驚いた。
電話を切るとあたしに苦笑いを見せた。
「すみません急にっ…」
「ゆ、優奈って…誰なの??」
気になって不意に口に出してしまった。
「あー…優奈は妹です」
「え?」
「8個も離れた妹なんですけどね、ブラコンなのか俺から離れなくて…」
「は、八個!?」
「はい、小4です。仕事中に電話してくんなって言ってんのに、こうやってたまによこすから困ってるんですよねぇ」
「え、あの…その子と陸さんって会った事ある?」
「ありますよー俺んちに来たときはいっつも遊んでくれてます。だから優奈も桐谷さんが好きみたいで懐いてます。でも最近桐谷さん忙しいみたいで、優奈も寂しがってますけどね」