乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】

「なになに、舞香とおんなじとこでバイトしてんの?」

康大が椅子をあたしの方に寄せてきた。


「うざい。あんたはいーの!」


「舞香って確かマックでバイトしてたよな?」


「うん。奈緒も昨日から始めたんだよねー」


話を振られ、あたしは咄嗟に頷いた。


「まじで、マックやったことあるけど最初は大変だよな。俺も慣れるまで時間かかったし」


「ああーあんたは阿呆だからね」


そのセリフにまたもや、やんややんやと言い合いになる2人。


康大も覚えるのに時間かかったんだ…

確かに舞香は頭がいい方だからすんなり覚えられたんだと思うけど…

あたしは…


再び不安に押しつぶされそうになっていると、担任が教室に入ってきたので舞香は慌てて自分の席に戻って行った。




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