乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
「あー…もしぃ、俺がお前と別れたら…まぁ、忘れらんねーだろうな」
「え!?」
「だから美人じゃなくても忘れられない奴は忘れられねんだよ」
「ちょ…なにそれっ」
笑ってる陸さんにあたしは怒ったが、内心は嬉しかった。
陸さんと別れるなんて考えられないけど、もしそうなったらあたしの事忘れられないって言われて、ちょっと浮かれてしまった。
「そろそろ帰っか…」
携帯を見るともう22時を過ぎていた。
もっと一緒にいたいけど…
「…そだね」
そう言った瞬間、陸さんに抱きしめられた。
「も~ぉさ、そういう顏すんな」
「へ…」
体が離れたと思えば今度は顎を掴まれて、優しいキスが降り注がれた。