乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
ケンカ
翌日の朝、教室へ行くと隣の席の康大が、席に座ってipodで音楽を聴いていた。
あたしが席に着くと、康大はこちらを見てニヤリと笑っている。
そして再び目を瞑って音楽を聴き始めた。
その態度にイラついて、あたしは思わず康大のイヤホンを引っ張った。
イヤホンは康大の耳からするりと落ちた。
「な、なにすんだよっ」
「昨日なんであんな事言ったの!?あの後先輩にはちゃんと訂正しといたけど、あーゆう事言われるのホント迷惑!」
「ああ、あんなの冗談だよ。その場のノリってやつ?」
「なっ…」
冗談!?その場のノリ!?
美優さんや康大の友達は本気にしてた。美優さんだってあたしが言わなきゃ彼氏だって信じてたわけで…