乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
「うん。美優さんが優しく教えてくれたよ」
「そっか…」
「あのさ、美優さんってそんな悪い人に見えないんだけど」
すると舞香はため息をついた。
「仕事上はそう見えるかもしれないけどね~裏では結構ひどいよ。なんか他の人に聞いた話では美優さんって昔ヤンキーだったみたいだし、友達とかもガラ悪い人ばっかなんだって」
「…へぇ」
噂話は信用したくないけど、ヤンキーでガラが悪そうな人が友達だからって偏見もたれるのは嫌だ。
見た目で判断されたくない。
あたしが見る限り、美優さんは良い人だし、けなげな普通の女の子に見えるのに。
結局康大が教室に戻ってきたのは二時間目で、一時間目はどっかでサボってたらしい。
席についても一切あたしと目を合わそうとはしなかった。
はぁ…
席替えしたばっかなのにもう席替えしたいよぉ…
あたしは机に項垂れた。