乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】


数日後、あたしはカウンターの仕事がだいぶ板についてきたようで、一人でもスムーズに対応できるようになっていた。

「だいぶ上達したんじゃない?」


美優さんに褒められると照れてしまう。


「そうですかね…」


「ね、今夜暇?ちょっと話したいことがあるんだけど」


ドキッとした。

バイトの後に美優さんに誘われることがよくあるって舞香が言ってたけど、これのことなのかな。

断ったら陰で何言われるかわからないって。

でも、そんなのはやっぱりただの噂なんじゃないかなって思う。

だって何度か美優さんとシフトが一緒になってこうやって話したりしてるけど、全然嫌な所とか見えないんだもの。

だから断ったって嫌な顔するはずない。






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