乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
「すみません、ちょっと今日は…」
「ああ、そうなんだ。いいよいいよまた今度ね」
ほら、全然普通。
優しい笑顔を見せてくれる美優さんにほっとする。
「てか、彼氏と…?」
「あ、はい…」
「そっかぁ、いいなぁ藤沢さんは」
そして美優さんはこの前のような切ない顔をした。
「あの…前言ってた彼とはその後会えたりは…」
「ううん。会えないよ。でもね、この前藤沢さんに言われてちょっと自信ついたの。友達にも協力してもらって彼と会えるようにしてもらおうと思って」
ふふっと笑う美優さんを見て心が温かくなった。
「本当ですか!?良かったですねぇ!!あたしもなんだか嬉しいです」
「藤沢さんのおかげだよ」
そう言って、美優さんは店長に呼ばれたので走って行った。