乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
「じゃ、今日ちらっと見てみようかな」
「え!!!」
いくら美優さんでも陸さんに会わせるのは気が引ける。
こんな美人見たら陸さんだって…
ああ、また嫉妬心むき出しになっちゃうよぉ…
どうか今日は遅れてきますように。
そんな事を祈りながら美優さんと外に出ると、陸さんがいつもの場所で煙草を吸っていた。
わ。今日に限って時間通りにいるし。
「彼氏どれ!?」
美優さんがあたしの横で周りを見渡す。
「あ…あの人です」
あたしが指さした方を見た美優さんは、驚いた顔をしている。
「…え?美優さん?」
その時、陸さんがこちらに気づいて歩いてきた。
「…ね、藤沢さんの彼氏ってあの人?」
「は…い…」