乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
ただならぬ様子にあたしの返事もまごついた。
「…!!」
すると、陸さんも美優さんを見て驚いた表情をした。
もしかして知り合い…とか?
ドキドキしていると、陸さんが突然あたしの手を引いた。
「わ!ちょっと!」
ぐいぐい引っ張って手がもげてしまいそう。
「どしたの!?」
それでも無言であたしをずるずると引っ張っていく。
あたしは店の前で立ち尽くしている美優さんに慌てて「お疲れ様でした!」と言った。
しかし彼女はあたしのそんな声も耳に届いていないといった様子だった。
一体どうしたんだろう…
てか!
なんで陸さんこんなに強引なの!?
近くに停まっていた単車に無理やり乗せられ、あたし達はその場を後にした。