乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
「おう。おまいらどこ行った?」
康大が舞香に話しかけている。
あれ以来、あたしとはちょっときまづいままだけど、舞香とはもう普通に話しているみたい。
康大と一緒にいるのは同じクラスの辺見智史(へんみさとし)だった。
席が遠いせいもあり、彼とは一度も話したことがない。
「なぁ、俺らと回るべ?」
康大が唐突にいうもんだからドキッとした。
そして舞香も「い~よ~」と言って笑っている。
あたしは舞香の脇腹を突っついた。
「ちょっと…なんでこいつらと一緒に…」
小声で言うと、舞香はあたしの腕を引っ張り、店の端の方に連れて行かれた。
「奈緒、ここで突然暴露しちゃうけどさ…」
「な、なに!?」
舞香が真剣な顔であたしの肩を掴む。