乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】



「そんな事言われてないけど」


「じゃ、いーじゃーん!お金稼げるんだよ!?デート代にもなるし欲しいものも買えるし!」


確かにデート代というものは今まで全部陸さんが払ってくれていた。

いくら年上だからって甘えっぱなしっていうのも気が引ける。


「奈緒がいてくれたらチョ―――――――楽しいのにぃ!」


両手を胸にあてて大げさにため息をついてみせる舞香。


でも…社会科見学のつもりで試しにやってみてもいいかもしんない。


「…わかった。やってみようかな…?」


「まじー!?やったねぇ」


満面の笑みを見せるとさっそく誰かにメールし始めた。


「店長に言っとくからっ人手足りなくて困ってたみたいだから喜ぶよ」


「えええええ」


こりゃうまくやられた。


店が忙しいからという理由であたしを誘ったんだろうか。


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