乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
「よし!じゃ俺が今日1日エスコートしてやる」
「え!?」
「あとさ…」
そう言って急に耳元に顔を近づけてきたので、びっくりした。
「舞香って辺見狙い?」
突然的を射たことを言うもんだから、あたしは一瞬、驚いて声が出なかった。
「な…なんで!?」
「見てればわかる。そーなんだろ?」
「う…」
「大丈夫。辺見もだから」
「え!?」
「辺見も舞香を気に入ってる」
「ほ、ほんとに!?」
それが本当ならばいち早く舞香に教えてあげたい。
「だからさ、今日は俺らが協力してやるべ?あいつらをくっつけさせる!」
「うん、わかった!」
あたしは前にいる二人にバレないように、康大が練った作戦を静かに聞いていた。