乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
康大の作戦は、まず男女ペアで2:2に分かれて乗り物に乗ること。
そしてしばらくしてから、はぐれたふりして二人っきりにさせてあげるってことだった。
お昼を食べた後はビックサンダーマウンテンに乗ることにした。
「おし!じゃあここから男女に分かれて乗るべし!俺と藤沢、辺見と舞香で乗るぞ」
康大の提案に誰も反対はしなかった。
辺見君も舞香も嬉しそう。
さっきトイレで舞香に、辺見君も舞香を気に入ってるんだということを伝えると、飛び跳ねて喜んでいた。
良かったね舞香。
彼氏ができるまであと一歩だよ!
しかし、うちらの番に近づいてくるにつれ、隣の人の様子がおかしい。
明らかに不安そうな表情をしている。
「ね、康大…」
話しかけてもなんだか上の空な感じ。