乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】


康大の作戦は、まず男女ペアで2:2に分かれて乗り物に乗ること。

そしてしばらくしてから、はぐれたふりして二人っきりにさせてあげるってことだった。


お昼を食べた後はビックサンダーマウンテンに乗ることにした。


「おし!じゃあここから男女に分かれて乗るべし!俺と藤沢、辺見と舞香で乗るぞ」


康大の提案に誰も反対はしなかった。

辺見君も舞香も嬉しそう。


さっきトイレで舞香に、辺見君も舞香を気に入ってるんだということを伝えると、飛び跳ねて喜んでいた。

良かったね舞香。

彼氏ができるまであと一歩だよ!


しかし、うちらの番に近づいてくるにつれ、隣の人の様子がおかしい。

明らかに不安そうな表情をしている。


「ね、康大…」


話しかけてもなんだか上の空な感じ。


< 64 / 296 >

この作品をシェア

pagetop