乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】

辺見君と舞香が振り向いてあたしたちに言った。

「チョ~楽しかったねぇ!!」

「やっぱランドに来たらこれだよな!」


2人はホントお似合いのカップルって感じで楽しそう。

その時突然、「ちょっと!康大、大丈夫!?」と舞香が言うもんだから隣を見ると…顔を真っ青にして項垂れている康大がいた。



あたしたちは近くのベンチで康大を休ませることにした。

辺見君が康大を抱えて、どさっと勢いよくベンチに座らせる。


「俺、なんか飲み物買ってくる」と言った辺見君の後を、舞香が「あたしも!」と追った。


康大はというと、まだ具合悪そうな顏をして横になっている。


これほどまでに苦手だったとは…

じゃあなんであんなに張り切って乗ろうなんて言ったんだろ…


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