乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
疑いの目で見てしまう。
「いや、でも本当にあたしが奈緒と一緒に働きたかったの!」
「ほんとにぃ?紹介料とかもらえるんじゃないの??」
「ううん、そんなのないって。これでバイトも楽しくなるよっ」
機嫌がいい舞香の顔を見てると、まぁ…いいかという気になった。
人生初のアルバイト。
どんな感じなのか自分自身も未知の世界。
でも、なんとかなるとかなと、軽い気持ちでいた。
今日は金曜日。週末だけは陸さんちにお泊りすることになっている。
だからあたしは金曜日がいつも待ち遠しかった。
一時期は毎日一緒にいたんだもん。
別々に暮らすことになったとき、ちょっぴり寂しくなったっけ。