乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
その時、この前の今江君と陸さんの言葉が頭をよぎった。
“優奈が寂しがってましたよぉ”
“最近遊んでやってねぇからな、今度遊ぶべっていっといてぇ”
陸さんだってほかの女の子と結構遊んでるみたいだった。
別にクラスメイトだしなんとも思ってないんだから、カラオケくらいいいよね?
それに今日は舞香が一大決心した日なんだし。
あたしは“いいよ”と舞香に言った。
舞香は大喜びで辺見君と康大の元へと走っていく。
どきっとした。
遠くから康大がこっちを見ていて、目が合ってしまったから。
あたしは気づかないフリして咄嗟に逸らしてしまったけど…
別に変に思われてないよね…
舞香に手招きされ、あたしは小走りでみんなの元へと向かった。