乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
はぁ…
陸さんも頑固なところあるからなぁ。
あたしがバイト辞めるって言わない限り、ずっとこのままでいる気なのかな。
でも、どうしてそこまでしてあたしを辞めさせたいのか…
その時、康大がトイレから出てきて、あたしに気づいて驚いた。
「おわ!お前何してんの、さっきからずっとここにいたのかよ」
「あ…うん…」
そしてあたしの手元の携帯に目線を移し、「…彼氏?」と聞いてきたのでドキッとした。
あたしが静かに頷くと、
「まじで彼氏いたんだな」
って笑い、あたしの隣にきてしゃがんだ。
「なんかあったの?」
「え?」
「なんとなく暗いから」
あたしそんなに暗い顔してたかな!?
「何もないよ!?」