乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
「いや、もう暗いしあぶねーだろ?最近変な奴多いからな。俺んち有明から3駅のとこだし。遠慮すんなって」
遠慮とかではなく…
誰かに見られたらまずいんだよぉおお!
「ホントに大丈夫!ほら、あたしこう見えて結構強いんだよ!?力あるし…」
腕をまくって力こぶを見せてみた。
その時、康大に手首をギュッと握られた。
「こんな細くてどこが強いって?」
「こっ…康大!?」
そしてパッと離し、また前を向いて歩き出す。
「いーから、早くいくぞ」
康大は何事もなかったような顔している。
あたしはこんなにドキドキしてるのに。
今日のあたしおかしい。
陸さん以外の人にこんな気持ちになるなんて…
どうかしてる。