乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
このままじゃ…
いや、そんな事考えたくない。
あたしは康大の前に立ちはだかった。
「やっぱ急用思い出したからここでいいよ!ありがとね!またね!!」
康大の返事も聞かぬまま、あたしは猛ダッシュでその場を後にした。
怪しかっただろうなあたし…
ものすごい不自然だったと思う。
でもこれ以上二人っきりになんてなりたくない。
あたしは康大が見えなくなるまで走った。
久々にこんなに走ったので、止まってからも息切れがする。
…本当に何やってんだろあたし。
やっぱりTDLで休憩してればよかったのかな…
その時、ポケットに入れてた携帯が震えたのに気づいた。
見ると、陸さんからの着信だった。
再び胸が高鳴る。