生きた証
もう一度。
給食
「私、学校行く」
理不尽な言葉遣いだが、母には通じたようだ。
「好きにすれば」と、
そっけなく答える。
でもね、私、見たんだ。
ちょっとだけ、笑ってた。
口角が上がっていたのを目に焼き付けた。
そして久しぶりの学校。
私は一番後ろの席だから、誰も気づかない。
でも、おかしい。
私の給食、ないよ?
ねぇ、どうして??
あ、一番後ろだから忘れられちゃったのかな?
私の給食……
取りにいこうと思って立ち上がった。
「あら、山本さん。来てたの?」
え……
先生まで気づかなかったの?
嘘でしょ?
私、朝からいたよ?
頑張って学校来たよ?
なのに、そんな仕打ちあんまりだ。