ツンデレちゃん!!
「…あれ、誰だ?」
しばらく走って後ろを確認したところで、風間は走るのをやめて聞いてきた。
いかにも、得体の知れないものを見た、といった表情で、怪訝そうに眉を顰める。
「…通称、ボサヘアチャラメガネ」
「……は?」
「音々のお兄さん」
そう答えると、風間はさらに表情を歪ませた。
「……あぁ…そう、なんだ…大楠の、兄さんか……」
「うん」
決して理解した顔ではないけど、風間は何回か頷いた。
……それにしても、なんというバッドタイミング。
てかバイトなら、あたし達に絡まずさっさと行きなさいよ。
遅れて、店長とかに怒られても知らないからね。