ツンデレちゃん!!
「早川」
「…げっ。サヨウナラー」
「おい待てコラ」
放課後、莉緒が掃除だったから終わるまで人数の少ない昇降口で待っていたんだけど。
……ごめん莉緒。
先帰るわ。
「待てっつってんだろ」
「離せ性悪男っっ‼」
「あ?」
瞬間、あたしは腕をぐいっと引っ張られ、ヤツに捕らえられてしまった。
そして後ろから、耳元で囁くように脅された。
「…てめぇ…俺相手によくそんなこと言えんな? ……今すぐここでめちゃめちゃにしてやろうか?」
「っ⁉」
あたしは身の危険を感じ、肘で思いっきり腹パンチを食らわした。
案の定、ヤツはうめき声をあげながらあたしから離れた。