ツンデレちゃん!!
長い長い授業もやっと終わり、放課後。
帰る支度をしていたら…。
「瑠奈っ‼」
「莉緒、どうした?」
いつもは比較的落ち着いている莉緒が、今は珍しく慌てているようだ。
「ごめん‼」
莉緒は勢いよく頭をぶんっと下げた。
「え…莉緒? なにがあったの?」
頭を上げた莉緒は、あたしに事情を説明した。
「実は今お母さんから電話があって、お店の手伝い頼まれちゃって…」
莉緒の家は小さなパン屋で、あたしも中学の時によく買っていた。
シンプルなパンだから、すっごい美味しい。
ごちゃごちゃしてなくて、パンの香りがちゃんとする。