ツンデレちゃん!!






長い長い授業もやっと終わり、放課後。



帰る支度をしていたら…。





「瑠奈っ‼」


「莉緒、どうした?」



いつもは比較的落ち着いている莉緒が、今は珍しく慌てているようだ。




「ごめん‼」


莉緒は勢いよく頭をぶんっと下げた。




「え…莉緒? なにがあったの?」



頭を上げた莉緒は、あたしに事情を説明した。



「実は今お母さんから電話があって、お店の手伝い頼まれちゃって…」




莉緒の家は小さなパン屋で、あたしも中学の時によく買っていた。



シンプルなパンだから、すっごい美味しい。

ごちゃごちゃしてなくて、パンの香りがちゃんとする。





< 60 / 337 >

この作品をシェア

pagetop