【短編】野球バカに恋した結果



あたしの心臓は、今にも飛び出しそうで。




「でも、大輝はどうせ野球に集中したいから付き合ったりはしないんでしょ?」



「あ?何だそれ」



「え?だって中学のときそれを理由にして告白断ってたじゃん」



「ああ、そんなの嘘に決まってんだろ」



「は⁉嘘⁉」



「だって俺、ずっと好きな女いたし」




ドキン、心臓が一際大きな音を立てる。



あたしが、ずっと知りたかった大輝の気持ち。




「だ、誰?」



「…もう分かんだろ?」




耳元でそう囁かれたとき、あたしはもう失神しそうなくらいで。



あたし、自惚れてもいいの?




「…分かんない」



「嘘つけ」



「あ…たし?」




勇気を出して聞いてみると、大輝は嬉しそうに笑ってこう言ったんだ。




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