【短編】野球バカに恋した結果



大輝の前で泣いたのなんて、きっと小学二年生のときに大輝があたしの給食のデザートを勝手に食べたとき以来だ。



あのときは確か、帰りの会が終わったあと担任の先生が無理やり大輝をあたしに謝らせたんだっけ。




「野球のことしか考えてなくて、呆れることもあったけど…あたしは、そういう野球バカな大輝が好きだよ」



あれ、これって告白になる?



なんて、言いながら気付いてしまうバカなあたしだけど。




「結衣、ちょっと待…」



「辞めさせないよ?絶対」



「は?」



「退部届けなんか出そうとしたら、ぶっ飛ばすから」



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