恋する季節 *- confession of love -*
もちろん、そんな状況は計画を立てた彩乃にとっても、二つ返事で誘いに乗った大和にとっても好ましくない。
第三者なんて邪魔なだけだ。
そう思い、邪魔するんじゃねぇと力いっぱい反発したのだが、Nランドにいつ行こうが自分たちの勝手だろうと言われてしまえばそれまでで。
彩乃がふたりにチケットを渡すのを見ていた誰かにより、いつ行くのかまで知られてしまっていたため、もうどうする事も出来ずに肩を落とした大和だった。
そして当日、Nランドの入場口前には予想通り……というか、予想以上の知っている顔ばかりが集まっていて、そんな現状に大和は心底ガッカリしていたのだが。
「でも、彩乃もこれてよかった」
美琴は、嬉しそうに笑いながら彩乃に話しかける。
都合がつかないなんて事を言ったのはもちろん嘘で、美琴と大和をふたりでここに来させるのが目的だった。
だけど、話が出回ってしまい、色々な障害が予想される今は状況が違う。
邪魔するであろうハンター化した男女から美琴と大和を守りどうにか隔離して、当初の自分の計画通り事を進める事に決意を燃やしていた。