絶滅危惧種『ヒト』
「ねぇ直樹、ワクチンは?」
「え?」
「ワクチンはまだ出来てないの?」
「ああ、ウイルスが未だに不活化しないんだ」
「そんな……」
「それで……」
「何?」
「生ワクチンを作って投与した」
「えっ!? だって、そんなこと」
「仕方ないだろ」
「大丈夫なの?」
「分からないよ。でも……何もしなければ死ぬのを待つだけだ」
「そんな……」
「今回のは本気でヤバい。おそらく世界中に蔓延することになるだろう」
「そんなこと……」
「とにかく一刻も早く正体を解明する必要がある。それに……もしワクチンが効かなかったら、君とももうあえなくなる」
「イヤよ! 死んじゃイヤ」
「俺だってまだ死にたくないさ」
直樹は電話の向こうの相手に向かって笑顔を作った。
「え?」
「ワクチンはまだ出来てないの?」
「ああ、ウイルスが未だに不活化しないんだ」
「そんな……」
「それで……」
「何?」
「生ワクチンを作って投与した」
「えっ!? だって、そんなこと」
「仕方ないだろ」
「大丈夫なの?」
「分からないよ。でも……何もしなければ死ぬのを待つだけだ」
「そんな……」
「今回のは本気でヤバい。おそらく世界中に蔓延することになるだろう」
「そんなこと……」
「とにかく一刻も早く正体を解明する必要がある。それに……もしワクチンが効かなかったら、君とももうあえなくなる」
「イヤよ! 死んじゃイヤ」
「俺だってまだ死にたくないさ」
直樹は電話の向こうの相手に向かって笑顔を作った。