絶滅危惧種『ヒト』
『ピンポ~~~ン』


梓が電話をかけようとした瞬間、インターホンが鳴る。


「栞ぃ~~~~お客さんだよ~~~~」


この時間はまだ母も父も帰っていないから、梓は隣の妹の部屋に向かって大声で叫んだ。



「お姉ちゃん出てよ~~~~」


向こうから返事が帰ってきた。



『ピンポ~~~ン』


またインターホンが鳴る。


「んもう! 朋美ちょっと待ってて」


梓は親友を部屋に残し、玄関に向かって階段を駆け下りる。


「はぁ~~~い」


リビングのインターホンに確認に行くのが面倒くさくて、梓はそのまま玄関のドアを開ける。


「あっ!」


そこに立っていた人物を見て、梓は笑顔になった。

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