絶滅危惧種『ヒト』
「ねぇねぇねぇねぇねぇオジちゃん」


「おいおい、何回ねぇって言うんだよオマエは?」


孝明は笑顔で栞に突っ込む。



「ねぇお土産は?」


栞は目を輝かせた。



「何だよ……いきなりそれかよ」



「ペンギンペンギン」


「は? アホかオマエは」


「何でよ~」


「ペンギンなんか連れて帰れるわけないだろうが!」



「え~~~~~」


「え~~~じゃねぇよ」



「じゃあ何しに来たのよ」


栞が口を尖らせる。




「それが目当てだったのか!」


「当たり前じゃん」


栞は真顔で言った後で、すぐに「嘘ぴょ~~~ん」と笑った。



「とりあえず上がってよ」


梓は叔父を促して、自分が先にダイニングへと向かう。


とりあえずコーヒーでも淹れてやろうと思ったのだ。

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