絶滅危惧種『ヒト』
少したって梓の携帯電話が鳴る。
急いでポケットから取り出すと、電話は聖人からだった。
「もしもし」
『あのさぁ、今門脇って名前の散髪屋の角を南に曲がったんだけど、この辺りだったよね』
「あっ、うん。もうすぐそこ、今から迎えに行くから待ってて」
『ああ、頼む』
梓は外に向かいながら電話を切った。
「って言うか、マジで来るとは、たいしたヤツだな。梓の彼氏」
その姿を見送りながら、孝明が感心した。
「おい紀子! 俺はどうしとけば良いのかな?」
突然娘の彼氏が家にやってくる……。彰洋は急に不安になった。
こういう時の父親というのは、どうすれば良いのかが分からない。
「ちょ、義兄さんマジかよ。普段の冷静沈着さはどこに行っちゃったんだよ」
その様子を見た孝明は、ゲラゲラと笑い出した。
急いでポケットから取り出すと、電話は聖人からだった。
「もしもし」
『あのさぁ、今門脇って名前の散髪屋の角を南に曲がったんだけど、この辺りだったよね』
「あっ、うん。もうすぐそこ、今から迎えに行くから待ってて」
『ああ、頼む』
梓は外に向かいながら電話を切った。
「って言うか、マジで来るとは、たいしたヤツだな。梓の彼氏」
その姿を見送りながら、孝明が感心した。
「おい紀子! 俺はどうしとけば良いのかな?」
突然娘の彼氏が家にやってくる……。彰洋は急に不安になった。
こういう時の父親というのは、どうすれば良いのかが分からない。
「ちょ、義兄さんマジかよ。普段の冷静沈着さはどこに行っちゃったんだよ」
その様子を見た孝明は、ゲラゲラと笑い出した。