絶滅危惧種『ヒト』
梓が彼氏を連れて帰って来ると、彰洋は緊張のピークを迎える。
本気でこの場から逃げ出したかった。
部屋に入って来たのは、長身で爽やかなイケメンの少年。
ブ男だったなら、何でこんなヤツに可愛い娘を……と思うのだろうが、
こういうイケメンの男だった場合、これはこれで絶対にモテるから浮気して娘を泣かすんじゃないのかなんて思ったりする。
どちらにせよ、まだ高校生の娘に彼氏なんてのは、早過ぎるのだ。
自分も高校生の頃、彼女がいたくせに、彰洋は自分に内緒で彼氏を作った娘をいつの間にか睨みつけていた。
「こんばんは。お邪魔します」
「ああ、いらっしゃい」
心の中では「いらっしゃい」なんて言いたくないのに、彰洋は無理に笑顔を作った。
「さっき言ったと思うけど、桜小路聖人くん」
梓が紹介する。
「許さん!」
まるで彰洋の心を代弁するかのように、突然孝明が叫んで立ち上がった。
本気でこの場から逃げ出したかった。
部屋に入って来たのは、長身で爽やかなイケメンの少年。
ブ男だったなら、何でこんなヤツに可愛い娘を……と思うのだろうが、
こういうイケメンの男だった場合、これはこれで絶対にモテるから浮気して娘を泣かすんじゃないのかなんて思ったりする。
どちらにせよ、まだ高校生の娘に彼氏なんてのは、早過ぎるのだ。
自分も高校生の頃、彼女がいたくせに、彰洋は自分に内緒で彼氏を作った娘をいつの間にか睨みつけていた。
「こんばんは。お邪魔します」
「ああ、いらっしゃい」
心の中では「いらっしゃい」なんて言いたくないのに、彰洋は無理に笑顔を作った。
「さっき言ったと思うけど、桜小路聖人くん」
梓が紹介する。
「許さん!」
まるで彰洋の心を代弁するかのように、突然孝明が叫んで立ち上がった。