絶滅危惧種『ヒト』
「もしかしたら、その全てが間違った行為だったんじゃないのかって、思い始めたんだ」


「何でさ?」


「こんな話しがある。もちろん実際に確かめたわけじゃないから、何の確証もない戯言だが」


「うん」


「本来死ぬべき人たちが、俺たちのした行為によって死ななかった。

そして彼らは多くの子供を作り、人口を増やした。

その結果、彼らは今までの土地では生活スペースが足らなくなり、ライオンの生息するサバンナに住み始めた。

そして彼らに住処を追われたライオンが、今絶滅危惧種になっているらしい」


「そうなの?」


「実際に調べてないから、分からないけど、確実にライオンに限らず動物の数は減っていると思う」


「へぇ~」


直樹は感心した。

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