誠の華‐此処にいる幸せ‐





時を同じくして屯所。


「夕生....今日も練習?」

「はい。そうですが....」

「なんで敬語なのよ。結依ちゃんはタメ語なのに....」

「すいません。ですが父の上司の娘なので....」

「どんだけ山崎さんに似てるのよ」

「南桜....」

いきなり呼び捨てにされてびっくりした。

「南桜....俺はいつか新選組に入りたいんだ。父のように仲間を守る隊士に....」

「うん....」

「そしてお前も守り抜くよ....」

「うん....」

その様子を音愛と栞が見ていた。

「息子ながら焦れったいわ....」

「いいじゃないですか。栞さん夕生くんならあの子を託せる....」

「ねぇ....いつわたし達の敬語はのくの?」

「ごめんなさい…あの二人はきっと幸せになるわ」

「そうね....」



< 144 / 149 >

この作品をシェア

pagetop