誠の華‐此処にいる幸せ‐
二人は少し町を見て回った。
「お前には多分女中の仕事をしてもらう。と言っても飯を作るぐらいだが…。彼奴らが作ると不味くてな」
「そんなにですか?」
「あぁ」
「大変でしたね………あっ!」
「どうした?」
「あそこよってもいいですか…?」
指差す向こうには簪の店があった。
「おぅ」
「綺麗な簪……」
桜の花がついた可愛らしい簪があった。
「これくれ」
「えっ!」
土方がその簪を店の人に渡した。
「やるよ」
「ありがとうございます!大切にします」
その場で髪をくくり簪をつけた。