誠の華‐此処にいる幸せ‐

新しい時代



慶応三年10月14日―‐

第十五代将軍徳川慶喜公が政権を朝廷に返した。これを後に大政奉還という。


鳥羽伏見の戦いが翌年の1月3日に起こり、旧幕府軍の大敗で終わった。

鳥羽伏見の戦いがあってから二日後、朝廷から手紙が新撰組に届いた。

『鳥羽伏見の戦い、敵ながら見事であった。その功績を称えたい。お主らにお願いがあるのだが、新政府軍に来てもらえないだろうか?拒否した場合、戦になるだろうが…』


こんな内容だった。土方が険しい顔で言った。


「どうするんだ……」


「…」


その手紙から数日後、新撰組は慶喜公に呼ばれた。


「これより先は新撰組は新政府軍と見なす」


(えっ………)


こうして新撰組は新政府軍の仲間になり、名を改めて警士新撰組となった。

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