Dreams story
そんな風に悩ませていると、隅に小さな小さな古本屋のお店を見つけた。
ここは可愛らしい喫茶店などが立ち並ぶ通りで、可愛らしい風貌から古本屋さんだとは気づかなかった。
まるでおとぎ話からでてきたような小さな小屋、どこか懐かしいような気持ちになる建物。まだ授業まで時間もあるし信号に捕まって発見できたということでステンドグラスが埋め込まれたドアを開け、入ることにした。

チリリーーン

お客がきたよと知らせる音がとても心地よく店内に響く。奥からでてきたこれまた背の低いおじいさんが、細めていた目を大きく見開かせて、空いた口が塞がらないといった表情でみてくる。

私は怪訝にも思いながら、その老人へと近づいていくがなかなか顔はそのままで…私もとうとう我慢ができず、か細い声で「あの、なにか…?」と言うのが精一杯だった。なにせ、私の性格は大人しいし、人見知りも激しい。ちゃんと友達もいるし学科の女の子達とは話したりもするけど、そんなに積極的でもない、内気なのだ。


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