妄想ガールの王子様
「朝早いけど平気?集合は四時になるけど……」

「四時!?……マジかよ」

日野くんはゲといった声を出す。

「四時かぁ……でもわたしは大丈夫。
元々早起きだし」

「お、俺も平気……だわ」

「よし。じゃあ四時にこの間の海辺で!」

春田くんは楽しそうに笑って言った。

帰り道、わたしは明日の事を考えてワクワクした気持ちになった。

途中、コンビニに寄った時にいつものサラリーマンが立ち読みしてたけど今日は彼をチラチラ見る事はしなかった。

工事現場のお兄さんの前も通ったけど。

彼を振りかえることもなかった。

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