妄想ガールの王子様
やがて太陽の光が海面を照らして、たくさんの宝石を撒いたみたいに辺りが輝き始める。

春田くんの横顔は澄んだ空気みたいでこの美しい風景の一部になっていた。

わたし春田くんのこの表情を見るためにここに来たんだ。

まだ会うのは三回目だけど、ずっと彼を見ているような気になるのはどうしてだろう。

ただ息をのんで彼のそばにいる。

それはとてもかけがえのない事だと感じていた。


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