妄想ガールの王子様
わたしが言いよどんでいるとカナはふふっと笑った。

「まーどっちにしても良かったじゃん?春田くんはカメラマン志望でカッコいいし、拓斗もああ見えてちゃんとしてるしね」

「日野くんが?」

「うん。昔は結構遊んでたみたいだけど最近は付き合ってる子もいないみたいだし。女の子の友達はいるけど一緒に遊びに行ったりとかは無いみたいだよ?」

そうなんだ。何だか意外。

クラスでも人気だからきっと普通に女友達と出歩いているのかと思っていた。

「アンタの妄想癖も
治ったみたいだしね?」

「!」
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