妄想ガールの王子様
「ちょっと梨乃ー?うるさいわよー」

ガチャリと部屋のドアを開けてお母さんが部屋に入ってきた。

「まーたマンガ読んで転がってたの?まったく高校生にもなってあんたって子は……」

「もう!勝手に入ってこないよ~」

「ちょっとこのポスターも何?
17歳にもなって王子様って……」

お母さんの盛大なため息が聞こえてくる。

実はポスターだけじゃなくてお財布にもアンディ王子のキラキラカード(雑誌の付録)
を忍ばせているけどそれは誰にも内緒だ。

わたしはぶつぶつ言っているお母さんを追い出すとパタンとドアを閉めた。
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