妄想ガールの王子様
そんなわたしを見てカナは軽く肩をたたいた。

「梨乃もバレー部は入ればよかったのに!楽しいよ~」

「うーん……。でもわたし運動苦手だしなぁ……」

わたしはどの部活にも入っていない。

それでなくても新しい友達を作るのってちょっと苦手なのだ。

「大丈夫だって!バレー部の皆はいい子だし!マサトの友達もいい奴だからさ」

カナは明るく笑って残りのドーナツを口にほおばった。

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