妄想ガールの王子様
突然のくじ引きで……
「おはよ~梨乃!」

教室に入るとカナがわたしに手を振る。

「昨日はイマイチだったみたいだね……」

カナは残念そうにわたしを見つめた。

「そんな事ないよ。楽しかった」

「あれ?いい人いなかったんじゃないの?」

カナはきょとんとしている。

そうだ。カナにはまだ話していない。
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