妄想ガールの王子様
「えー、拓斗が少女マンガとか似合わないわ~」

カナはケラケラ笑ってる。

「イイじゃん別に~。『乙恋』面白いもんね~梨乃ちゃん?」

「うん!あれは名作だよね」

日野くんは大きく頷いたわたしに軽く微笑む。

彼は話題が豊富だから誰とでも会話が弾む。

でもまさか『乙恋』を読んでいるとは知らなかった。

さすが日野くん。女子の話題にも参加できるように情報収集してる!

と思わず感心してしまう。

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